ファイザー(Pfizer:PFE)

昨日、ファイザーのコロナワクチン(1回目)を打ってきました。ちょっと腕が痛いです。

と、接種後の待機中に気になるニュースが目につきました。

ファイザー製 抗体半年で84%減か 追加接種も指摘
[2021/09/08 10:57] ~テレ朝ニュース

米ブラウン大学の単独の調査で検証もされていない段階の報告ではありますが、2回接種しても半年後には抗体が84%も減少してしまうとのこと。16%残ってれば効き目はあるのか、他機関の検証はどうなのかなど続報を待たなければわからないことだらけですね。が、これでブースター接種(3回目)への正当性を補強する材料が増えたため、ファイザー製ワクチンへの需要は増え続ける可能性は高いといえるでしょう。

「いやまだ未検証なんでしょ」とのご意見は全くその通りなのですが、コロナ対策は見切り千両で進まないと負けなんです。そもそも、コロナワクチンは通常6年はかかる開発期間をトランプ政権下の「オペレーション・ワープスピード」によって1年で開発したという経緯があります。これは、有望なタネを見つけたら見切りで治験を開始し、生産も進めてしまうという無茶苦茶なものでしたが、結果、我々もその恩恵にあずかっているわけですね。この流れで見ると、ブースター接種だけ「検証を待ってから」などとなるわけはありません。

業績は?

米ファイザー、ワクチン売上高3.6兆円に
2021年7月28日 ~日本経済新聞

日経の報道によると、新型コロナウイルスワクチンの2021年12月期通期の売上高会社見通しは335億ドル(約3兆6850億円)、5月時点の従来予想は260億ドルなので75憶ドルの上方修正となります。

  • ファイザー製ワクチンは、昨年12月に米食品医薬品局(FDA)などが緊急使用を承認してから、100カ国超に10億回分以上が供給
  • 米国では累計1億9000万回超と、最も接種されているワクチン
  • 7月中旬時点で各国・地域などと供給契約を結ぶ21億回分が、21年末までに供給されるとして見通しを引き上げた。
  • 生産能力拡大への取り組みも順調で、21年の生産量は30億回分を見込む。

足元では、新型コロナワクチンの売上高が好調であることに加え、がん治療薬など主力の処方薬が好調だったほか、行動規制が緩和されるなか病院需要の回復も貢献したとのこと。

2021年12月期通期の業績予想は、売上高が前期比86~91%増の780億~800億ドル、従来予想(705億~725億ドル)から上方修正しています。ワクチン売上の引き上げに加え、ワクチン除きでも前期比7~12%増の450億~470億ドルの売上を予想しています。

米国でのブースター接種は当面ファイザーのみ

上記発表の7月28日時点では、ブースター接種について米疾病対策センター(CDC)とFDAが「現時点で必要としない」と共同声明を出しているとのことでしたが、下記の通り8月12日にはFDAがファイザーとモデルナ製の新型コロナワクチンについて「免疫力が低下している人を対象に3回目の追加接種を認めた」と報じられています。

ワクチン3回目接種、米が承認 免疫力低下している人など対象
2021年8月13日 ~ロイター

さらに、9月4日には、米政府が9月20日から開始するブースター接種の計画は、米ファイザー/独ビオンテック製ワクチンのみで進められ、米モデルナはFDAに提出したデータが不十分と判断されたためファイザーよりも数週間遅れる可能性があると報道されました。

米のワクチン追加接種計画、ファイザー製のみで当面実施=関係筋
2021年9月4日 ~ロイター

ヘルスケアは長期的な成長セクター

世界のヘルスケアセクターは、先進国の高齢化と新興国の人口増加により長期的な成長セクターといえます。

ただ、巨額の投資と開発リスクを抱える新薬開発においては、競合他社を取り込む資本力や、拠点となる国の行政当局の対応力までもが重要となります。その点では日本の製薬メーカーは世界と伍することは無理っぽいですね。今回のコロナ禍における対応力の違いは、今後の成長マーケットにおける優位性につながってくると想定し、当サイトではファイザー(PFE)をリスト銘柄としてピックし、注目していきたいと思います。

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