【銘柄メモ】ブロック(Block, Inc. : SQ)の再評価② ~ Square、CashAppともに高収益・高成長。bitcoin販売の粗利は全社の4%と軽微

ブロック(Block, Inc. : SQ)の再評価」の第2回です。

今回は、2022年2月24日に公表された2021年4Q決算をもとに、同社の収益性について確認していきたいと思います。

前回記事はこちら↓

【銘柄メモ】ブロック(Block, Inc. : SQ)の再評価① ~ ハイテクグロース相場で急騰した株価は高値から1/3以下の水準まで調整

4Q決算では高収益・高成長が確認される

ビットコイン取引が営業収益の約半分を占めるが、粗利ベースで4%と影響は薄い

ブロック(Block, Inc. : 旧称スクエア)は2月24日、2021年第4四半期(10月〜12月)の決算を発表しました。

2021.4Q会社開示資料より当サイト作成

発表によると、同社の展開するデジタルウォレット「CashApp」上で取引された2021年4Qのビットコイン取引高は19億6,000万ドル相当、前年比+11.7%となっており、同社の営業収益(Revenue)に占める比率は48%となっています。ビットコインが営業収益の約半分ですので、ツイッター創業者で同社CEOジャック・ドーシー氏が「ビットコインの伝道師」と呼ばれていることもあり、一見するとビットコイン取引への依存度が高い会社に見えてしまいます。が、粗利(Gross Profit)ベースでみるとビットコイン取引の割合は全社の4%に過ぎませんので注意したいところです。

これは会計上の問題で、CashAppの利用者は、モバイルアプリに銀行口座等から入金したキャッシュにより、送金や決済が可能なほか、株式やビットコインを購入することができるのですが、この際、株式取引などは手数料が営業収益に計上されるのに対し、ビットコインに関しては取引額が同社の営業収益に、手数料約2%が粗利に計上されています。

営業収益に計上されるビットコイン取引高は、金額的に大きいうえにビットコインの相場状況によって大きく変動しますが、粗利への影響は薄くなっています。したがって、同社が上手くいっているどうかを見極めるには、ビットコイン取引高以外の事業を見ていくべきでしょう。大事なのは、より多くの利用者に、より頻繁に使ってもらうことにつきますので、同社を評価する際には、事業者向け決済システムのSquareとデジタルウォレットCashApp部門(除くビットコイン)を見ていくことと、ユーザーベースの拡大、利便性の向上につながる施策に注目していきたいと思います。

収益性の高いSquare、CashApp(除くbitcoin)が高成長

営業収益は、同社全体で前年比+29%増となっていますが、セグメント別で見るとSquareが+49%増CashApp(除くbitcoin)が+42%となっており、主要部門の高成長が際立っています。

粗利ベースで見ると、全体の29%に対してSquare44.7%CashApp(除くbitcoin)79.8%となっており、成長率の高い両部門の収益性が非常に高いことがうかがえます。

こうして見ると、同社が何を伸ばそうと考えているかは自明のことと思います。

2021.4Q会社開示資料より当サイト作成

ユーザーベースの拡大、利便性の向上につながる施策

ユーザーベースの拡大

BNPL(後払い決済)サービスの豪アフターペイ買収

アフターペイ(Afterpay)は、オーストラリアのBNPL(後払い決済)大手で北米を中心に1600万人規模のユーザーを抱えています。290億ドルの買収計画が2021年8月に公表されていましたが、2022年1月12日にスペイン中央銀行に承認されました。

BNPL(後払い決済)とは、「Buy Now Pay Later(今買って、あとで支払う)」の略で「BNPL」と呼ばれて最近注目されています。特徴としては、買うときに現金はいらず、手数料は事業者負担で分割払いも可能となっています。クレジットカードを持ってなくても可能なので、カード非保有層に支持されているようです。CashApなどのデジタルウォレットとの相性は非常に良いと思われます。

豪アフターペイ、ブロックによる買収完了へ スペイン中銀が承認 | ロイター

BNPL(バイ・ナウ・ペイ・レイター)」と呼ばれる後払い決済サービスを手掛ける豪アフターペイは12日、米決済サービス大手のブロック(旧スクエア)による290億…

米シェイクシャックのビットコイン配布キャンペーン

CashAppで決済すると15%相当のビットコインが貰えます。いわゆるポイントバックキャンペーンの1つです。日本でも各スマホ決済事業者がポイントバックキャンペーンをやってますが、CashAppではポイントがビットコインでもらえるというもののようです。やってたら使いますよね。

こうした施策は新規ユーザーの獲得にも有効と思われるほか、貰ったビットコインはCashAppで家族や友達に送れますし、売却して買い物に使ったり、株を買ったり・・・とアプリ内での波及効果も狙えそうです。

米シェイクシャック、ビットコイン配布キャンペーンを実施

米ファストフードレストラン「シェイクシャック」は顧客に仮想通貨ビットコインをリワードとして配布することを試行している。

送金決済アプリの「Kyash」に出資

小ぶりな出資案件ですが、日本国内の案件です。ブロックもスクエアもキャッシュアップも日本では一般に認知されていませんからね。

利便性の向上

CashAppに暗号資産や株式を贈れるギフト機能追加

2021年12月14日に同社からツイッターで公表されました。

同業他社でも提供されている機能です。

CashAppがビットコインのライトニングネットワークを統合

ビットコインなどのブロックチェーン技術の欠点の1つとして、送金の際などの承認に時間がかかる点が挙げられます。ライトニングネットワークを構築することで即時決済も可能となるそうです。

同社のテック部門子会社Spiralは、こうしたブロックチェーン周りの技術力を持っており、システム開発のほかツール等を提供するなど今後の成長が期待できそうです。

再評価のポイント

前回、足元の株価調整は規模と期間としては十分ではないかとの考察と、再評価を行う上でのポイントとして以下の2点を提示させていただきました。

  • 実際の企業業績が評価に見合う水準まで上がってくるのか
  • 再び追い風が吹く可能性はあるのか

今回は、実際の企業業績について、同社の主要セグメントであるSquare、CashAppともに高収益・高成長が見込めることを確認しました。今後も、ユーザーベースの拡大、利便性の向上につながる施策を有効に打っていけるならば、過去の株価水準も含め、企業業績が評価に見合う成長を続けられる可能性はあると考えます。

残る再評価のポイント、「再び追い風が吹く可能性はあるのか」という点については、次回「ブロック(Block, Inc. : SQ)の再評価」にまとめていきたいと思います。

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