ファイザー(PFE) ~新型コロナ飲み薬の緊急使用を米FDAが許可。ワクチンに続き飲み薬でもトップランナーに
12月22日、米食品医薬品局(FDA)はファイザーが開発した新型コロナウイルスの飲み薬「パクスロビド」の緊急使用を許可しました。米国で新型コロナ向けに開発された飲み薬の使用が許可されたのは初めてとなります。先行して申請していたメルクの飲み薬「モルヌピラビル」についてFDAはまだ可否の判断を下していません。
報道によると、ファイザーの 「パクスロビド」 は臨床試験で入院や死亡のリスクが88%減少しているといい、効果は非常に高いもののようです。一方、メルクの 「モルヌピラビル」は当初、臨床試験で入院や死亡のリスクが半減するとしていましたが、のちに効果は約3割だったと下方修正しています。日本では、メルクの 「モルヌピラビル」 を160万回分確保したとのことでしたが、フランスは発注を取り消したようで大丈夫でしょうか。
ファイザーの 「パクスロビド」については、来年末までに1億2000万回分生産できる見込みだとしていますが、米国で1000万回分を約52億9000万ドル(約6000億円)で既に購入予定とされているほか、イギリスも275万回分を購入すると発表、日本も200万回分の供給を受けることで基本合意するなど、各国で争奪戦の様相となっています。
以前にも述べましたが、インフルエンザのように、ワクチンを打って予防・重症化防止ができて、タミフルのような治療薬が確立することが新型コロナの克服につながると考えます。なので、ワクチン、飲み薬ともにコロナ禍の世界を救う重要な要素の一つであり、その双方でトップランナーに立っているファイザーの動向には引き続き注目していきたいと思います。