ファイザー(PFE)は今期予想を上方修正 ~新型コロナワクチン売上は7月予想比+25億ドル、5月予想からは合わせて100億円の上振れ
新型コロナウイルスワクチンの2021年12月期通期の売上高会社見通しは 360億ドル(約4兆1000億円)、7月時点の従来予想は 335億ドル(約3兆6850億円) なので25憶ドルの上方修正 、5月時点の予想は260億ドルなので5月からの修正幅は合わせて100憶ドル(!)なります。
ファイザー製ワクチンは、米国では累計2億4千万回超と最も多く接種されているワクチンであり、2020年12月に米食品医薬品局(FDA)などが緊急使用を承認してから、2021年10月末までに152カ国・地域に20億回分が供給されています。今回、各国・地域などと供給契約を結ぶ23億回分(7月時点では21億回分)が、21年末までに供給されるとして見通しを引き上げました。生産量は21年に30億回分、22年に40億回分を見込んでいます。
2021年12月期通期の業績予想は、売上高が前期比93~96%増の810億~820億ドル、従来予想(780億~800億ドル)から上方修正しました。新型コロナワクチン売上高予想の引き上げ分が+25億ドルですので、+5億~15億ドルは新型コロナワクチン除きの数値であり、経済回復により病院需要が引き続き好調に推移するとしています。
新型コロナワクチンは地域、年齢層、接種回数の拡大により3次元的に需要が増加
7月発表時点からの進展を見ると、
- 地域 100か国超→154か国・地域
- 年齢層 米国で11月より5~11歳への接種開始予定
- 回数 米国で9月よりブースター接種開始
となっており、 新型コロナワクチンは地域、年齢層、接種回数の拡大により3次元的に需要が増加 しています。
なお、米疾病対策センター(CDC)は2021年11月2日、ファイザー製新型コロナウイルスワクチンの5~11歳に対する使用を最終承認しており、来週にも対象者への接種が始まる見込みとなっています。